Emacsの.emacs.dフォルダと設定ファイルinit.elの作り方
Emacsの設定ファイルとは
Emacsは他の多くのエディタと同じ様に、複雑な設定を記述する事ができる。
その為には設定を記述できる環境を作らなければならない。
この記事ではEmacsの設定をするための環境構築をしてみる。
Emacsの設定ファイルはどこにあるの?
まず、Emacsの設定ファイルは自分で用意する必要がある。システムが用意している場合もあるが、できるだけ自分でやったほうが身になるだろう。
Emacsはあらかじめ幾つかの設定ファイルを自動でロードする機能がある。
代表的なのが~/.emacs
ファイルと~/.emacs.d/init.el
ファイルだ。
昔は~/.emacs
ファイルに設定を記述してそれをロードさせる事が多かった。
しかし、だんだんとライブラリやバックアップファイル、キャッシュファイルが増えていく中で、emacsに関する全てのファイルを~/.emacs.d
フォルダにまとめようという流れになった。
同じ流れでEmacsの設定ファイルも.emacs
からinit.el
というファイル名にし、~/.emacs.d
フォルダに入れるようになった。この記事もそのやり方を採用している。
設定ファイルを確認してみよう
さっきも書いたように、自分がEmacsの設定ファイルを作っていなくても、システムが予め用意していたりする。
新しく設定ファイルを作る前にEmacsの設定ファイルがあるか確認しておこう。
設定ファイルがあるのに複数設定ファイルを作ると設定が競合し、厄介な事になるので最初にそのリスクを避ける。
.emacsファイル
ターミナルを開いてホームディレクトリに.emacs
ファイルがあるか確認する。
ls -la ~/ cat ~/.emacs
もしも、.emacsファイルがあれば中身を確認して、何も書かれていなければ~/.emacs
ファイルを削除する。削除が不安だったら何もしなくても平気。
もしも、中に何か書かれてたら、念のためコメントアウトしてコードが実行されないようにしておく。
.emacs.dフォルダ
次に~/.emacs.d
フォルダあるか確認しよう。
ls -la ~/
フォルダがあれば、そのまま使えばいいし、なければ下のコマンドでフォルダを作成する。
mkdir ~/.emacs.d
この.emacs.d
フォルダにこれから色々な設定やライブラリを置いていく。
init.elファイル
init.el
はemacsの設定を記述するメインファイルになる。
ファイル名はinit.el
でないと、多分読み込まれないから気をつける。
.emacs.d
フォルダに移動して、init.el
ファイルを作る。
cd ~/.emacs.d touch init.el
Emacsの設定を記述する準備ができた。
最初の設定
ここからEmacsの大きな開発に乗り出すわけだけど、最初の設定はわかりやすくEmacsに用意されているテーマを反映させてみよう。
emacsは初めからいくつかのカラーテーマを用意しているので自分の好きなテーマを反映させてみよう。
とは言っても今回はmanoj-dark
を使ってみよう。init.el
に下のコードを書き込む。
(load-theme 'manoj-dark t)
C-x C-s
で保存し、Emacsを閉じて再度開いてみよう。すると色がこのように変わっているはずだ。
おめでとうこれでEmacsの開発環境が整った。